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貴方にも猫にも同じ愛を/8 VD ページ30
今日はバレンタイン。
愛しのハッチさんに手作りのガトーショコラを渡そう。
そして大好きなにゃろめちゃんに手作りのグミを渡そう。
そう思って彼の家に行った。
なのに、にゃろめちゃんがいない！
｢ねー、ハッチさーん｣
｢何ー？｣
｢にゃろめちゃんいないー？｣
｢机の下にいるよ｣
｢あ、ホントだ。にゃろめちゃんおいでー｣
そう呼ぶとにゃろめちゃんは私の膝の上に乗ってきてくれた。
頭を撫でると気持ち良さそうにごろごろと鳴いた。
こんなになついてくれるまで長かったなぁ…。
ツンツンなにゃろめちゃんも可愛いかったけど、やっぱり甘えてくれる方が嬉しいし、可愛い。
…よし、にゃろめちゃんにまずあげよ。
｢にゃろめちゃん、今日はプレゼントがあります！｣
鞄から小さな箱を取り出す。
首を傾げて上目遣いで私を見上げるにゃろめちゃんが可愛くて可愛くて…。
｢手作りのグミです。おやつの時、ハッチさんに貰ってねー｣
そう言ってハッチさんにその箱を渡す。
彼は礼を言い、受け取る｡
｢あ、ハッチさんにもあるよー。はい｣
｢え？何で？｣
心底分からないといった顔をした彼に苦笑した。
可愛いな…こういうとこが、愛しいんだ。
｢ほら、今日はバレンタインだから｣
｢なるほど、｣
にゃろめちゃんの箱よりは大きな箱を受け取った彼は、ありがとうと言って微笑んだ。
にゃろめちゃんはにゃあ、と鳴いて私にすり寄った。
貴方にも猫にも同じ愛を
どっちも大好きだから！
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作者名：ビリヤニ | 作成日時：2024年1月18日 19時
